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余市12年


せっかくバカラの名入れグラスをプレゼントしたのに、 ウィスキーやスコッチ・バーボンなど、

せっかく盛り上がってきた話題についていけない。

ウィスキーの話はよく分からない。

それではいただいた方もちょっと悲しいかも・・・ そんなお客様のためにウィスキーの基礎知識として、

この「ウィスキー編」を書き始めました。

ようやく話の順番として「余市12年」までたどりつきました。

これから先は個人的にえこひいきも入ります。

僕は多分、ニッカのウィスキーが好きなんです。

それは「巨人」より「阪神」、「卵焼き」より「目玉焼き」。

そんな色々なことも左右しているので大目にみてください。

NHK の「マッサン」でおなじみのように。

スコットランドでウィスキーを学んだニッカの創業者・竹鶴正孝は、 「ウィスキーは北の大地で作る」という信念のもとに、

長年望んできた自分の理想の地、余市に1934年に余市蒸留所を作りました。

海に近く、雪深く霧に包まれる北の大地 余市。 この厳しい環境がウィスキー造りには必要でした。

湿気は樽を乾燥から守り豊かな雪解けの水は清らかでウィスキー造りにかかせません。

そして気温が低い事で樽熟成をゆっくり進ませることができます。

ピートや石炭、大麦も全て北海道で手に入れることがでる、 余市こそ竹鶴の求めていた理想の蒸留所でした。

また、この余市は今でも世界でただ一つ、 石炭による直火炊き蒸留を行なっている蒸留所で、

香ばしく力強い、独特のモルトウィスキーを作り続けています。

世界のウィスキーは2極化しているような気がします。

スモキーフレーバーを大切に伝統を守りぬくウィスキーと、

それとは別に世界のトレンディに合わせながら、

フレーバーや味わいを進化させていくウィスキーです。

余市は時代遅れという人がいるかもしれません。

でもそんな無骨な余市が僕は好きです。

自称ウィスキー通の僕がやっぱりニッカがうまいなって言うと。

自称トレンディ通の奥さんが、

やっぱ「サントリー」だよねって言います。

結局、結論なんて出ないんです。

話は「余市12年」に戻りますが、

フレーバーは「12年」クラスでも非常に重くピーティです。

それがニッカのこだわりかもしれません。

しかもそのスモーキーさも日本人ならでわの独特な繊細さを感じます。

ピートの香りに悩み抜いたマッサンのこだわりを感じます。

余市はいまだに石炭の直火炊きでピートを燻している、

世界の温暖化を無視し続けている蒸留所です。

でも叔父さんの心にほんのひと時火を灯すのは、

そんな時代に逆らった作り方を守りつでけているからかもしれません。

叔父さんやお父さんの最後のココロの休息のためにも、

ここはひとつ穏便にお願いします。

余市12はスモーキーで磯の香と塩気もまざりあい、

深い味わいが何層にも重なり合った重厚な味わいがあります。

でも決してトレンディじゃない。

そんなところが男心を何故かくすぐります。

高倉健が出てきて「不器用ですから」と言ってもらいたくなります。

大きめのグラスに大きめの氷を入れて、

真っ赤なストーブの前ででガッツリいく。 北の大地の男のウィスキーという言い方がぴったりです。


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